色香
夕刻の闇が 輪郭をなぞる
暗がりに迷わぬよう
薄くまとった 白檀の香
黒髪を梳いた指の先
煮やした血が奪う あなたの冷静
爪跡に熱を残して
その温度で支配して
むさぼるだけでは
飽き足らず
味わうだけでは
退屈で
全部見たいというのなら
恐れないというのなら
あなた
日常から
少しだけ
溶かして逃がしてあげる
暗がりに迷わぬよう
薄くまとった 白檀の香
黒髪を梳いた指の先
煮やした血が奪う あなたの冷静
爪跡に熱を残して
その温度で支配して
むさぼるだけでは
飽き足らず
味わうだけでは
退屈で
全部見たいというのなら
恐れないというのなら
あなた
日常から
少しだけ
溶かして逃がしてあげる
by eringish | 2009-05-26 00:10 | ワシ的詩文