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論文:教育格差について論ぜよ

近年、様々な分野で格差の問題が議論を呼んでいる。
経済的な格差が副次的に様々な場面での格差を生むのがこの問題の特徴であるが、
教育の分野も例外ではなく格差の問題を抱えている。

一般的に高所得世帯の師弟のほうが、低所得世帯の師弟と比較して
学校選択の幅が広く、より高水準な教育を受ける傾向が大きいとされている。
そのため、経済格差が子どもの教育格差に直結するのではないかとの危惧が生じている。

この考え方の根底にあるのが、私立と公立の教育水準の格差である。
高所得者の子は教育水準の高い私立へ進学し、その余裕のない家庭の子は公立への進学と
なりやすい。その結果、高所得者の子と低所得者の子の間に
学力の差が生まれるという構造が成立し、教育格差が発生する。
これに対し、低所得者の子にも学校選択の機会を与えようとする支援策が奨学金や
”教育バウチャー制度”である。奨学金も教育バウチャー制度も
低所得者への経済面での支援策であるが、奨学金は誰しもが受けられるわけではない。
また、”教育バウチャー”制度も学校間の格差を逆に助長し固定してしまいかねないと、
主に公立学校から警戒が高まっている

さらに、最近は公立学校間での格差も問題となっている。
学校選択性が広まり、私立に進学しない子にも学校選択の幅が増えた一方で、
学力レベルが学校ごとに偏ってしまうという現象が起こっているのだ。

さて、こうした私立と公立間、公立と公立間の教育格差問題を解決する方法とは何だろうか。
私は、それは公立学校全体の教職員の指導力底上げだと考える。
公立学校の教育レベルが改善、向上すれば教育格差は根本的に解決するはずである。
具体的には近年設立の教育大学院での指導力ある教員の育成、
現職の教員に対する研修制度の充実、インセンティブ付与による
モチベーション向上などが挙げられる。
また、外部講師として民間学習塾から講師を招き、
指導方法の技術を磨くことも場合によっては有用だろう。

2008年の教育3法の改正で、教職員免許法も改正され、
教職員免許は10年ごとの更新制となった。
教育現場の指導力を一定に保つために、指導力に問題のある教師には
免許更新の更新を認めないとするのが今回の改正の趣旨である。
しかし更新の条件が大学での座学講座の受講であり、
更新時の問題教師の追放がどの程度可能であるかは疑問が残る。

問題教師の追放も然ることながら、問題教師ではない教員の指導力の
養成も忘れてはならない問題である。
公教育の教育水準を底上げさせ得る教員の指導力の養成は、教育格差の問題解決にとって
急務であると私は考える。

(1060字/60分)

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気になる日本語
「構造」は「成立」するものなのか??
構造が「できあがる」?
なんだかしっくりこない。

そして「論ぜよ」ってどこからどこまでどのように論ずるのだろうか。。。。
あとはかけるだけ書く。

by eringish | 2009-07-10 17:46 | 勉強とか  

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